印刷方法について(ダイレクトプリント・シルク印刷)
ダイレクトプリント(昇華転写)とは!
従来は昇華転写といって転写紙に一度印刷し、プリントする生地にその転写紙を当ててローラープレスで生地に色を移し換える方法が主流でしたが、どうしても転写紙に色が残り生地に全部の色が移りきらない(転写効率が良くない)事から、最近では生地(ポンジ等)に直接プリントするダイレクトプリントが主流になってきました。プリントした後、熱処理をして色を定着させます。こうすることで屋外で雨や風にさらされても問題が無いように、耐久性・耐候性に優れた製品になります。
◇特徴(メリット)
- ・製版の必要がないので少量のプリントでも価格が安い。(1枚から製作できます)
- ・フルカラーでも写真があってもお値段が変わりません。
- ・写真やフルカラープリントが高解像度で鮮やかにプリントできます。
- ・サイズが大きいものでも製作できます。
◇欠点(デメリット)
- ・出力できるのはポンジ・トロピカル・トロマット等のポリエステル系の生地のみです。
- ・1枚1枚プリントしますから数量が多くなっても余り値段が安くなりません。
- ・シルク印刷に比べ裏抜けが若干落ちます。(シルク印刷を95%とすれば80%位)
- ・1色1色の色の鮮やかさはシルク印刷と比較すると浅い感じに仕上がる。
シルク印刷(シルクスクリーン印刷)とは!
以前はシルク(絹)で作った布で版を作ったことからシルク印刷と呼ばれますが、今では別の素材(化学繊維)のメッシュ状の版を使います。(プリントごっこもシルク印刷の一種です)
1色に1枚の版を作りますから、4色ののぼりを作るときには畳ほどもある版を4枚作り
1色ずつ塗り重ねてプリントしていきます。そのため1色1色が濃くプリントできますが、少量ののぼりを作成する場合は、1版当たり1万円から1万5千円もかかる版代が大きな負担になり製作費が高くなります。逆にプリント枚数が50枚以上になるとお安くなります。(シルク印刷ではフルカラープリントを4色分解と言います。)
◇特徴(メリット)
- ・インクの種類が豊富にあるので決められた色などを表現しやすい。
- ・プリントする枚数が多くなれば1枚当たりの価格が大変お安くなります。
- ・濃いインクでの刷り込みが可能ですから裏抜けが良い。(表の95%以上)
- ・プリントする素材を選びません。綿にでも何にでもプリントできます。
- ・顔料でプリントします。
◇欠点(デメリット)
- ・製版代が高いため少量のプリントは割高になります。
- ・製版に時間がかかりますから、多色の場合は納期が長くなります。(4色分解は1週間以上)
- ・使用する色数によってお値段が変わります。多くなると当然高くなります。
- ・写真やフルカラー表現がダイレクトプリントに比べて苦手です。
(最近では以前に比べてかなりきれいに仕上がるようになりました)